企業内診断士Rのブログ

診断士登録7年目。企業で働く中小企業診断士のブログ。

実務補習の(嫌な)思い出

診断士Rです。

 

7月からの実務補習が予定通り実施されるのかどうか、という話がちらちらとあるようですね。最初のオリエンテーション?さえ避ければいくらでもやりようはあると思いますが、それに関連して本日は実務補習について書いていこうと思います。

 

ご存知の通り、診断士資格には、試験に合格した後登録のために3年以内に15日間、そして登録後も5年ごとの更新のために30日間の「実務従事要件」があります。そして実務従事要件は、各地の中小企業診断協会が実施している「実務補習」を受けることによっても満たせる訳ですね。

 

かくいう私も協会の実務補習受けました。取り合えず5日間コース。

 

頑張って取った資格だし、実際の企業診断の経験ができるのだから当然、楽しみですよね。しかし意気揚々と向かった会場で知らされた診断先は…

 

 

なんとコンビニエンスストアでした。

 

えっと…そもそも会社じゃないですよね。個人事業主です。

百歩譲って、個人事業主の支援も中小企業診断士の大事な努めであるとしても、それを「実務補習」に持ってくるってどうなの?と。

 

例えば、中小企業支援にとってメジャーな領域の一つに販売促進がある訳ですが、コンビニでは商品ラインも価格もコントロールできません。そもそも、コンビニはその性質上外部環境、すなわち立地でほぼ全てが決まる業態です。いやそれでも顧客の動線分析とか、店内の認知対策とか、できる限りで提案はしましたけどね…。でもそれって、診断士じゃなくて、大企業たるコンビニ運営会社の仕事でしょう。その為にわざわざSV(スーパーバイザー)も置いてる訳ですし。

 

それでなくても中小企業診断士の独立は難しいとされます。何故ならその付加価値の源泉が定型業務ではなく経営改善にしか求められないからです。その意味でも実務補習の果たす役割は大きいはずですが、その辺り協会は認識しているんですかね?認識はしていたとして、課題に本気で取り組もうと思っているんですかね?

 

協会の実務補習は、5日間のコースで5万円取られます。過去の私がそうであったように、試験に受かって意気揚々な状態では、躊躇せず支払う金額でしょう。協会にとっても間違いなく収益の柱の一つのはずです。しかし本来、診断士の育成に尽力し、企業診断・支援という本業で稼げる人を増やし、診断士業界の発展とともに会費収入も増やしていくというのが協会のあるべき姿でしょう。独占業務の無い診断士資格であれば尚更です。

 

とにかく私はそれ以降、二度と協会の世話にはなるまい、と誓ったのでした。

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